不安で

 

入院中、よく救急車の音を聞きました。
夜中だろうが朝方だろうが、
私が入院している病院に急患が救急搬送されていました。
その度に思い出しました。自分が救急車で運ばれて来た日のことを。
本当にあったことなんですよね。
たくさん嫌な思いをしました。
当たり前に動いてた手足が動かなくなり、思った通りに喋れなくなり。

 

そういえば入院して2ヶ月経った頃だったかな。
だいぶ身体も良くなった頃でした。
だいぶ良くなってきたとはいえ、やはり元の身体、元の状態とは違います。
なんか右半身がギコチないと言うか、違和感があると言うか。

 

右手指先のしびれはまだあります。
頭もなんか以前のようにスッキリしないというか。
目まい等があるわけじゃないんですけどね。
気持ちが悪いわけでもないんですけどね。

 

でもまぁ見た目は普通に歩けるし、健常者のようになってきています。
そんな頃、よく思いました。

 

以前のように仕事が出来るのでしょうか。
以前のようにお客様から仕事をいただけるのでしょうか。
以前のようにお客様と話が出来るのでしょうか。
それもそうだけど
以前のように普通だと思っていた生活ができるのでしょうか。

 

すっごく不安になっていました。
何も考えず、ずっと入院していたい。なんてことも思ったりしました。
廃業のことも考えていたので、その先のことが気になりました。
働かずに隠居できる身分でもないので。

 

不安で不安で不安しかない時期がありました。
歳も歳だし、もうこの先どうしていいのかわからないのです。

 

・・・

 

不安になる度に思いました。

 

せっかく拾った命、大事にしたい。
あの日、あの時、死なずに生き残ったのには必ず意味がある。
どんな身体になっても、どんな後遺症を抱えても
死なずに生き残ったのには、必ず何かすべきことがあるのだろう。
だからきっと大丈夫。。
何事もきっと大丈夫。。

 

・・・もう都合よく思うしかありません。
繰り返し何度も思い込むようにしていました。

 

退院の目処は立っていましたが、
退院日は決まっていなかった時期だったので
きっと精神的に不安定だったのでしょうね。